鎌倉青果様 活用事例

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小規模市場の生残りをかけた「鎌倉いちばブランド」
fudoloopの事前の出荷量報告で高値販売、販路拡大へ

企業情報

会社名 鎌倉青果株式会社
所在地 神奈川県鎌倉市梶原360
売上高 4億2490万円(2019年)
ホームページ https://kamakuraichiba.com/

fudoloopを導入してよかったこと

  • 大手販売先への事前振り分けに効果
  • より高く安定して販売できるチャンスを生産者と共有
  • 生産者は出荷予測報告fudoloopのメニューを評価
  • 事業概要
    起死回生で地場産野菜をブランドの立ち上げに成功

     鎌倉青果地方卸売市場は、小売商組合が開設者となる全国的にも珍しい市場。1920(大正9)年に設立され、2回の移転を経ながらも100年にわたり地場野菜を周辺地域に供給してきた。

     同市場の青果卸・鎌倉青果では、2012年に高橋 伸行氏が社長に就任。周辺には横浜市中央卸売市場をはじめ、当時は鎌倉市場よりも取扱規模の大きい市場が多く、「赤字が続き、あと3、4年経営がもつかどうか」という状況に陥っていた。そこで「どうせ廃場するなら何かやってやろう」と、「鎌倉いちば野菜」のブランド化に取組んだ。

     鎌倉周辺は古くから各界の著名人が居住し、生活水準の高い住民も多い。そのため鎌倉の青果商は「おいしいもの、見た目の良いもの」を栽培するよう生産者に指導してきた文化があるという。「鎌倉いちばブランド」では、生産履歴の提出、農薬・化学肥料の減少に努めるなど一定の基準を満たしたものを同社内の認証認定委員会が認定し、さらなる付加価値向上をめざす。
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    鎌倉いちばブランド

     2014年、そのブランド野菜の生産、消費拡大の取組みを農林水産省主催の「フードアクション・ニッポン・アワード」に応募すると、「審査員特別賞」を受賞。多くのメディアで紹介され、一気に引合いが強まった。現在は、百貨店やホテル、東京・大田市場の仲卸を通じて高級フルーツ店へ、東京・豊洲市場の水産仲卸を通じて羽田空港のレストランへ、ふるさと納税の返礼品、インターネットモールへの出店などへと販路が広がっている。

     これにより、同社の取扱高は、高橋社長の社長就任時の2倍になる年も。市場入荷量の約3割が鎌倉いちばブランド産品だが、「需要に供給が追い付かない状況」と高橋社長は話す。

    入荷予測を販売に活かす
    fudoloop導入で高値販売先の事前振り分けが可能に

     「fudoloop」を導入したのは、2019年に基幹システムを軽減税率対応へと変更する際に、日本事務器から勧められたのがきっかけ。市場周辺地域は秋冬野菜が中心となるため、2020年の秋冬シーズンからが本格運用となる。まずは3人の生産者が先行して使用し、翌日の出荷予想を高橋社長に報告している。

     鎌倉市場では「(卸から実需者への)直接販売は入荷量の半分まで」と決められている。そのため、入荷予定量の半量を相対用としてあらかじめ確保できるようになった。相対販売の価格はセリ販売の2倍近くになることもあり、「価格は高くても買っていただけている。事前に入荷量を知らせてもらえれば販売を確実なものにできるため、生産者にもメリットが大きい」という。また、販売先にも納入予定数量を知らせることができ、喜ばれている。
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     小売商が減少する中、生産者を確保するには新たな販路開拓・拡大が必要。高橋社長は「鎌倉いちばブランドはまだ供給量が少ない。fudoloopの利用生産者が増えれば、『量を確保したい』という実需者のニーズにもっと応えられる。生産者の手取向上にもつながり、さらには生産者確保にもつながる」と見る。高橋社長は同ブランドの生産者60人に手紙を出すなど、fudoloopの利用を呼びかけている。

     2020年の冬からは和歌山県のミカン業者6社にも導入してもらう予定。サイズごとの入荷量が事前にわかれば、より計画的な販売が可能になると期待する。

     鎌倉市場は2022年に移転を予定。新市場では「道の駅」のような直売施設を開設し、ブランド野菜のいっそうの消費拡大を図るのが高橋社長の夢だ。そこでもfudoloopが役立つと見ている。


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    生産者と卸がWin-Winに
    生産者全員が利用しブランド力強化へ

     鎌倉市場に出荷する生産者、石田 大輔さんは、fudoloopユーザーの1人。環境制御型ハウスと露地栽培で、トマトやキュウリなどを生産する。朝もぎの「いぼが痛い」キュウリなど、鮮度と味の良さにこだわったものを市場に出荷する。

     生産量に占める鎌倉市場出荷比率は6~7割で、「鎌倉市場は品質を適正に評価し、高値で販売してくれる。お互いにWin-Winにならないと意味がない。」と信頼を寄せる。

     出荷予想の連絡は、なるべく正確性を期して夕方頃。「入力はトマトときゅうりで2分もかからず扱いやすい。メッセージも送信でき、天気予報もチェックでき機能が充実している」と評価する。「他の生産者も使用すれば、鎌倉いちばブランドの競争力も一層高まり販路も拡大する。生産者も価格の安定につながるのでは」と期待する。
    きゅうり•トマト農家 石井 大輔さん
    きゅうり•トマト農家
    石井 大輔さん


    ※取材日:2020年10月
    ※この記事は2020年11月9日発行の農経新聞の取材をベースに作成しております。
    ※本事例中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞および製品名等は、閲覧時に変更されている可能性があることをご了承ください。

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